衣・食・住は人間が生きるために必要なものですが、この中で特に慎重に選ばなければならないものは“住”です。衣料品や食べ物が気に入らなければすぐに変えることができますが、住居は簡単に変更するという訳にはいかないからです。賃貸ならすぐに引越しをすることができますが、持ち家を購入する場合は慎重に考慮する必要があります。住居を選ぶ際に、最初にマンションと一戸建てのどちらかを選ぶことになります。マンションと一戸建てではそれぞれメリットとデメリットがあるので、購入前に特徴を理解しておく必要があります。
マンションのメリットとして、管理会社が建物や共用部の管理や修繕をしてくれる・オートロックなどのセキュリティ設備がある・平屋で階段がない、ことなどが挙げられます。逆にデメリットとして、修繕積立金や駐車場代などを負担しなければならない・修繕やメンテナンスは住民の同意が必要で自由に工事ができない・上下左右の住民とのトラブルが発生しやすい、などの問題があります。持ち家であれば家賃を負担する必要がありませんが、維持管理に必要なコストを負担するために毎月修繕積立金を支払わなければなりません。マンションは建物・土地の管理方法に関係する決定事項は多数決で大多数の意見が反映されるので、少数派の意見が通りにくいというデメリットがあります。
一戸建てのメリットですが、土地を自由に使える・建物が劣化しても土地の資産価値が維持される・プライバシーを守りやすい・駐車場や修繕積立金を負担する必要がない、ことなどが挙げられます。自分が所有する物なので、建築基準法の範囲内で自由に増改築をしたり駐車場や庭をアレンジすることができます。修繕やリフォームを計画する場合でも他の人の同意を得る必要が無く、自分で工務店を自由に決めることができます。逆に一戸建てのデメリットとして、建物の管理や災害対策は全て自己責任である・リフォームや外壁修理に多額のコストがかかる・建物の資産価値が下落しやすい、などがあります。マンションのように管理費や修繕積立金を負担する必要はありませんが、家の修繕やメンテナンスのためのコストを負担する必要があります。
マンションと一戸建てにはそれぞれメリットとデメリットが存在しますが、購入する場合はコスト面の違いを理解しておくことが大切です。持ち家は家賃が不要ですが、いずれの場合も建物や土地の維持・管理をするためのコストや労力が必要になるということを理解しておきましょう。